第13回目になるそうです。新橋で開催された「やさしい催眠の会」に参加してきました。
開始からしばらくすると、催眠を掛けたり掛けられたりの場面が三か所くらいの席に分かれて見られるようになり、ああ今日も会が始まったんだな…と実感できます。
集まった人たちは顔なじみが多く、互いの志向や技量、被暗示性を知っているだけに、すぐに掛け合いが始まったりはしません。笑顔で近況報告をしてから雑談というパターンが多いようです。その後に技術談義の延長で、「その催眠はこんなふうに掛けるんだよ」という実演が、ベテラン・中堅の掛け手間で始まったりします。
そういう場にはじめましての参加者が来ると、言葉が適切かわかりませんが、新鮮な風が吹き込んだ空気になります。
「これまで催眠を体験したことはありますか」「そのときの掛かり具合はどうでしたか」といった質問が何人もいる掛け手さんたちから為され、ぞれぞれの実演に入ります。
この日は掛かり手初心者さんが2、3人いらして、百戦錬磨の掛け手さんたちがそれぞれ腕を奮っていました。
僕は今回、できるだけ見る専に徹しようと思っていたんですが、「じゃあ瀬井さんも掛けてあげて」と促され、流れで掛けることに。
「ええと、いま飲んでいる水が牛乳に変わったら面白いですよね。はいパチン」
「…水です」
「じゃ、じゃあもう一回やりましょう。パチン。はい、なんとなーく薄い牛乳の味がしませんか?」
「水です」
…という感じで現象系は入らなかったのですが、その後のトランスはきれいに入ったので、舌を噛んで●にたくなることはなかったです。落ちるときの感覚もリアルに感じてくれたようでした。
掛け手と掛かり手が交代しつつ、あちこちで催眠実演が繰り広げられる5時間。暴れる人も奇声を発する人もなく、皆さん(概ね)節度を守って、和やかに会は進みました。
前回に比べて空間に対し人数に余裕があったせいか、人に酔う、という感覚はなかったです。
印象的だったのが、活躍されている掛かり手さんたち数人が、立ったまま真剣になにやら議論を重ねている場面でした。なんであんなに立ったまま熱く語っているんだろ。座って話せばいいのに(余計なお世話か)。終盤では若手の方々か気功をなさってて、手のひらから何か見えそうな気がしました(気がしただけかも)。
個人的なことを書くと、催眠導入用としてスマホに入れておいたメトロノームアプリを、この日初めて試すことができました。
しかしながら操作方法がわからず、「それじゃこの振り子を見ていてください。こうすると…あれ、どうするんだっけ、これ」と、もたもたしっ放し。掛かり手さんから「こうすればいいんじゃないですか?」と逆に教えてもらって、やっと振り子が動き出すという体たらくでした。
ちなみにお二人の掛かり手さんに試したのですが、お二人ともカチカチと振り子が左右に振れ始めると、秒で落ちまして。「振り子が揺れている時間よりもあたふたしている時間のほうが長い」というアプリデビューになったのでした。
というわけで、楽しい参加体験をさせていただきました。ありがとうございました。
私事ながらこの日は僕の誕生日だったので、お洒落なカフェでケーキを食べて帰りました。
(20250412)